翻訳の Part5です
アーティストのOlafur EliassonとRobert Irwinの2人の対話。
2007年にあったOlafur Eliassonの個展の図録に収録されていたものです。
TAKE YOUR TIME: A CONVERSATION
(2007)
Olafur Eliasson and Robert Irwin
OE: それは感情が心に浮かぶところでもあると思います。私たちはいつも感情は内向的な状態のものだといつも話してきました。今までとても小さい作品が感情の性質を元につくられてきたのは興味深いことです。たとえば認識の科学は、そこに焦点を当て始めています。私たちの文化は身体と頭脳を外側にあらわれる活動ではないという基準で分裂させるようにしています。
RI: その通り。感情とはただの反応ではなくて、一つの行動なんだ。
OE: 感情は精神と身体の状態の関係なんだ。これは頭脳と体を巻き込む。
RI: "互いにあがる"co-arisingの意味するところです。
OE: そして、受け取り手だった人が生み出す人になるという点がここのキーポイントですよね。自身の感情を自身の環境に投影している。これがあなたの環境との繋がりなんだ。
RI: それが価値が自身の感情から根本的に根付く理由なんだ。何かを見る、そしてそれを見ることによって、参加したり、時間を共にしたり、それと活動することでそこに価値が与えられる。そういうことで価値は、中立な性質ではない。一度干渉したならそれは完全に自身の一部になっている。あなた自身がどうやって実行したり世界の中で行動するか推測することができる。結局は、自身の周りの構造をが変わることに関わっていることになる。しかしこれは長期のプロジェクトだ。本当の変化は種を蒔かれた、ある意味で、感情と価値からくるものです。そして何か、もしくはあなた自身に対して活動し始め、そして決定や判断することの方法にしたがってあなたの世界が構築されていく。
*会話のなかで多くの人を指していると思った you は あなた自身 と訳した。
OE: それは本当に重要な考えです。私は今まで美術館の空間の中で使われている白い光に関連した研究を続けてきました。ここでの美術館の空間ホワイトキューブは構築されたものだという事実が強い点です。ベルリンにあるスタジオにレイキャビク、ベネチアや他の都市の、リアルな観察に基づいたさまざまな種類の光を実験する白い部屋があります。そこでは本当にデティールまでこだわられている幅のある白い光の中で働けます。たとえホワイトキューブにわずかでも魅力を感じて引き込まれるとしても、私たちは鑑賞者に"こんな空間は長い歴史の中に埋め込まれているものだ"という思い込みを語っているということを背負っていると思います。アートを見ることには本当にたくさんのことが含まれています。アートを見ることはなんて豊かで複雑なことなのでしょう。どうやってつくられた光の中で作品を見せよう?新しい作品を見た時に、どう過去の作品をみた記憶を取り扱おう?そこの全てのものは、自分自身の今までの経験する方法のセンスによって順序分けされるのです。
RI: 私がここサンディエゴ美術館の隣の部屋につくった作品は、今君が止まっているところにたくさんの疑問を立ち上げるだろう。部屋が存在するということは誰かが塞がないと決めたからなんだ。それはすごく興味深い。どうしてそのままにしたんだろう?これは部分的に捕まえられている景色なんだ。誰かがギャラリーに入って、「うん、今 これは芸術です。なんて美しいんだろう!」と言った人を見ました。そして別の人がこれは壁で塞がれるべきじゃないと批判している人もいました。
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